合奏やセクション練習で
他の楽器の人に
音を確認しようと思ったら
「ドレミ」が通じなかった。。。
他の学校のトロンボーンの子と
ドレミがズレていて
一緒に練習できなかった。。。
などなど
「ドレミ」で
困った経験はありませんか?
実は
楽器の種類によって
「ド」って違う音なんです。
そのため
異なる楽器の人に
自分の「ドレミ」で話をしても
通じません。
しかも
トロンボーンは困ったことに
教える人によって
「シ」が「ド」と
「ド」が「ド」の2通りあります。
え~、じゃあ
私が「ド」って思ってる音を
ホルンの子に伝えるには
なんて言えばいいの!?
それは ドイツ音名 です。
ドイツ音名は、固有の名称なので
全楽器・全世界共通です。
ドイツ語音名が使えると
セクション練習や合奏の効率が上がります。
今日の内容は以下の通りです!
1.なぜドイツ音名が必要なのか?
ずばり答えは
どの楽器も、Bは同じ音を指すからです。
詳しく説明します。
合奏で指揮者が
「全員でドを吹いて」と指示すると
いろんな「ド」が鳴り響きます。
なぜか?
その楽器で1番出しやすい音を
「ド」と名付けているから。
そして
出しやすい音は
楽器の大きさによって違うのです。
たとえば
トランペット→ドイツ音名B
フルート→ドイツ音名C
ホルン→ドイツ音名F
アルトサックス→ドイツ音名Es
を「ド」と名付けています。
※分かりやすくするため、ザックリした説明です。 では
全員で同じ音を吹きたいとき
どうするか?
みなさん
合奏前にチューニングしますよね。
チューニングでは
同じ音を比べて
ピッチの高低を合わせます。
チューニングで吹く音のこと
なんて言います?
そうチューニングベーですね。
この「ベー」というのが
ドイツ音名「B」です。
「ビー」でなく「ベー」と読みます。
ドイツ音名では「音そのもの」に
名前を付けているため
(これを「実音」といいます)
同じ音を吹くことが出来るのです。
ちなみに、
各楽器のチューニングBを
ドレミ読みするとバラバラになります。
トランペット→ド
フルート→シ
ホルン→ファ
アルトサックス→ソ
ということで
ドイツ音名を使えば
どの楽器でも同じ音を示すことができて
とっても便利なのです。
2.ドイツ音名の読み方
アルファベットで表記しますが
ドイツ語なので
発音が英語と異なります。
※アルファベットの順番は変わりません。
使うアルファベットは
ABCDEFGH の7つ。
アーベーツェーデーエーエフゲーハー
と発音します。
A→アー
E→エー
混同するかもですが
ドイツ語は「ローマ字読み」します。
ちなみに
◆ドイツ読み→オーケストラや吹奏楽
◆英語読み→ポップスやジャズ
で使います。
3.ドイツ音名はBdurから覚えましょう
トロンボーンにおいて
Bdurのドレミは2種類あります。
①ドレミファソラシド
②シドレミファソラシ
どちらも正解です。
教える人によって
Bを「ド」と呼ぶか「シ」と呼ぶかの違いで
出る音はどちらも「ドイツ音名B」です。
ドレミはそのままで構わないので
「自分がドと呼ぶ音」が「ドイツ音名のなにか」を
覚えていきましょう。
それでは
Bdurにおけるドイツ音名を示します。
いかがですか?
「B」と書いてある音のこと
あなたはドと呼びますか?
それともシ?
◆B=ドと読む人
ド | レ | ミ | ファ | ソ | ラ | シ | ド |
B | C | D | Es | F | G | A | B |
◆B=シと読む人
シ | ド | レ | ミ | ファ | ソ | ラ | シ |
B | C | D | Es | F | G | A | B |
と覚えてください。
音符の位置とドイツ音名
把握できましたか?
それでは、Bdurでは
・EsとBにフラットが付いていることに
注目しつつ、次の項目をご覧ください。
4.フラット、シャープが付いたら語尾が変わります
最初に書いたアーベーツェー…には
フラットもシャープも無い状態の音名です。
以下のように、語尾が変化します。
フラット→語尾にes(エス)
シャープ→語尾にis(イス)
※音名ごとに覚える、というよりも
このルールを理解しておけばOKです。
※BdurにでてきたEsとB、
なにもなしだとEとHになります。
一度に全部覚えるのは大変ですよね。
Cesを「ツェス」と言えなくても
「ツエーのフラット」と言えれば
意思疎通はできるので
まずはBdurのドイツ音名から
慣れていきましょう☆
5.(おまけ)音階の名称は開始音
これは豆知識として書くので覚えなくてOK
何となく知っていると
これからの練習がスムーズになるので
頭の片隅に置いておくと便利な情報です。
音階練習って
Bdurから始まって
Fdurとか
Esdurとか
種類が増えていくと思います。
「dur(ドゥア)」とは
ドイツ語で「長音階(=長調の音階)」を意味し
最初についている
「B」「Es」「F」というのが
音階の開始音を表します。
そして
短音階=短調の音階を
「moll(モール)」と呼びます。
英語だと
長調=major(ドイツ語dur)
単調=minor(ドイツ語moll)
です。
お手元の音階、なんて書いてあるか
ぜひ確認してみてください♩
まとめ
ドレミは
楽器ごとに変わる音名なので
同じ楽器の人としかお話ができませんが
ドイツ音名は
音そのものに決められているので
どんな楽器の人ともお話ができます。
ぜひドイツ音名を使って
いろんな楽器の人と
より良い音楽を作っていきましょう!
なお、音楽には
「楽器で音が出せる」だけでなく
「楽譜の内容を理解する」ことも必要です。
ドイツ音名のほか
・リズム
・楽語
・アーティキュレーション
なども
知る必要があります。
「えっ、、そんなに」
と不安になるかもしれませんが
ひとつずつ慣れていけば大丈夫です。
このブログで
少しずつ取り上げていきますので
参考になれば幸いです。
千里の道も一歩から!
頑張りましょう^^
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