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吉田志津代

トロンボーン上達のコツ|おすすめ教則本10冊|定番から変わり種まで

更新日:2022年3月6日



トロンボーン教則本おすすめ10冊紹介

トロンボーンの教則本、何をお使いでしょうか?


・先輩からもらったコピー

・初心者講習会でもらった楽譜

・指定された基礎合奏の教則本


いろんなものがありますが

最初に買った教則本を

何年も使っていませんか?


年数を重ねると技術が身につきます。

この教則本、スラスラ吹けるようになった

と感じたら

次の教則本にステップアップしましょう。


今日は、わたしがこれまで使った教則本を紹介します。

参考になれば幸いです。


目次

 

吹奏楽部の定番教則本


吹奏楽部では、

教則本や基礎練習の楽譜を

統一して使うことが多いと思います。


【よく使われる教則本】

JBCバンドスタディ

3Dバンドブック

ティップスフォーバンド

(朝練:個人のウォーミングアップや基礎練習の教則本)


これらは、バンドのための教則本ですが

ちょっとしたコツで

個人の基礎練習にも使えます。


詳しくは

をご覧ください。



個人練習用の教則本の選び方


最初に選ぶ教則本って

◆トロンボーンの吹き方 

◆よく分かるトロンボーン 

というかんじのタイトルで

楽器の説明から音の出し方、基礎練習まで

一通り説明したものだと思います。


1冊にすべてが詰まっているので

楽譜の種類はそんなに多くありません。


もしかしたら「譜例」がひとつあって

他の調でも練習しましょう、

と書かれているかもしれません。


初心者のあいだ(1年くらい)は

それを使って

まんべんなくトロンボーンに慣れてください。


そして、慣れたところで、

狭く深い練習に変えます。

練習内容が濃くなるため

1冊の教則本では全て網羅できません。

複数使うのがベストです。


練習内容に応じた教則本を選びましょう!


ということで

内容別に教則本を紹介します。



テクニックを極める教則本



(1)クラーク(テナー、バスどちらでも○)

トランペットの人が

フィンガリングの練習に使う教則本です。

半音階がたくさん出てきます。

トロンボーンの半音階は

スライドが曖昧になりがちなので

音程に気をつけながら練習すると良いです。


(2)レミントン(テナー、バスどちらでも○)

大変有名なリップスラーの教則本です。

これをみたとき「リップスラーってウォーミングアップなんだ」

と思いました。

いろんな倍音の組み合わせが出てくるので

リップスラーが鍛えられます。


(3)コプラッシュ(テナー用、バス用に分かれています)

こちらも有名です。とっても。

曲っぽいものと跳躍や音階をパターン化したもの

いろいろ入ってます。

タンギングや付点のリズム、スラーなど

アーティキュレーションが鍛えられます。

中学生には難しいかもしれません。

音大生は全員さらってると思います。


(4)ブルーメ、ギリス(バス用のみ)

コプラッシュより難易度低め。

中学生でも取り入れやすそうです。


◆ブルーメは基礎練習タイプで曲っぽいものは無し

F管付きのトロンボーン向け、と題されていますが

主にバストロンボーンの音域です。

昔はF管付き=バス だったのかもしれません。


◆ギリスは短い練習曲タイプ。

こちらは「バストロンボーンのため」と

ハッキリ書いてあります。

曲が短いので、短時間の部活や社会人の練習に使いやすそうです。

アーティキュレーションや調性をコンパクトに練習できます。


※この2冊をテナーの方が使う場合は

オクターブ上げるといいのではないでしょうか。



歌心を極める教則本



(1)ロッシュ(テナー、バスどちらでも○)

言わずもがな、ど定番。

スラーで美しくフレーズを吹く良い練習になります。

いろんな調が出てくるので、調性の雰囲気を味わえるのも◎

バストロンボーンには結構キツイ音域です。

1曲目から難しいのですが、2曲目は意外と平和です。

最初が簡単でだんだん難しくなる・・・という順番じゃないので

出来そうなものを選んで練習すると楽しいかな。


(2)ボルドーニ(バス用というかテューバ用)

こちらはテューバのメロディアスエチュードでしょうか。

バストロンボーンはテューバの教則本も使います。

ロッシュ同様の練習効果ですが、加えて

「替えポジションをどう使うとより美しいフレーズになるか」

という練習ができます。

バストロは替えポジを使う機会が多いので

良い練習になります。


(3)パウデルト(テナー、バスどちらでも○)

「有名なアリア」を作曲したパウデルトさんの

練習曲集。これはテナー用です。

メロディーの形式がはっきりしています。

ダビットっぽい感じの曲もあります。

曲を通じて、タンギングや16分音符をどう吹くべきか?

緻密なアーティキュレーションの練習や

曲を吹き分ける練習にもなります。

そんなに高い音が出てこないので(ハイBくらいまで)

バストロンボーンでも練習できます。

バテるけど、それも練習です!


(4)ペダーソン(バス用)

ジャズトロンボーン奏者トミー・ペダーソンが書いた

ジャズの練習曲集です。

ジャズにおける

山型アクセントやテヌートの吹き方

・音の進行や拍子感 などが練習できます。

低音域もモリモリ出てきます。

難しくて楽しい本です。


なお、この曲集は3種類あります。

・エレメンタリー(初級)

・インターメディエイト(中級)

・アドバンス(上級)

が、いま入手できるのは

エレメンタリーとアドバンスの2種類のようです。



楽典まで載っている教則本


山本正人:トロンボーン教本


18ページにわたって

トロンボーンの成り立ち、マウスピースの当て方

奏法から楽典(リズムや楽語)まで

ポイントを押さえた説明があります。

(楽器を吹く布が「しか皮」…時代ですね)

ここを読むだけでも価値があります。


さらに、充実の練習曲!

タンギングやスラー、音階を

曲で練習できます。

装飾音符やターン、

アルト記号まであります。


高音や低音の練習方法、注意点も

細かく丁寧です。


1冊でここまで網羅してスゴイ!

と思うのですが

いかんせん昔の教則本なので

説明の部分に古い情報が混ざっている印象です。

新旧を判断しながら使う必要がありそうです。

(練習曲はそのまま使えます)



オススメの組み合わせ


ご紹介した教則本での組み合わせ


  1. ウォーミングアップ:レミントン

  2. テクニック練習:ブルーメ+ギリスもしくはコプラッシュのみ

  3. メロディ練習:ロッシュかボルドーニ

  4. 全般の理解、補足練習:山本正人


構成としては

  • ウォーミングアップの教則本

  • テクニックの教則本

  • メロディの教則本

3種類の教則本を使い分けるイメージです。

プラス楽器の扱い方や

楽典の本もあると良いと思います。



まとめ


楽器で音が出せて

ロングトーンや音階

タンギングやスラーができるようになったら

つぎは「曲を演奏するため」の練習が必要です。


たとえば、バスケットボールで

ドリブル、シュートができたら

その次はメンバー同士で練習試合を行うなど

実践的な練習を重ねて

実際の試合で勝てるように訓練しますよね。


楽器も同じです。


より良い演奏ができるように

いろんな教則本を使って、練習の幅を広げていきましょう!

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