トロンボーンで
美しく滑らかなスラーを吹くには
1.リップスラー
2.レガートタンギング
3.素早いスライドの移動
この3つが欠かせません。
適切にリップスラーと
レガートタンギングを行わないと
スラーが切れたり、繋がりすぎたり。
また、スライドの移動が遅いと
間の音が入ってしまうため
レガートタンギングのときは
スライドの速度に注意する必要があります。
トロンボーンにとって
スラーは難易度が高いので
吹き方を理解し、丁寧に練習しましょう。
目次
レガートタンギングの発音
レガートタンギングは
ソフトタンギングやハーフタンギングとも呼ばれます。
通常のタンギングよりも柔らかく発音し、
音を完全に切らないようにします。
（レガートとは「滑らかに」という楽語です）
タンギングの発音は
na la maなど。
taやdaとの違いを知るため
まずは声に出してみましょう。
tatata,lalala
息のスピード感や
舌の力加減、当たる場所が
微妙に異なることが分かるでしょうか？
次に、楽器を吹いてみましょう。
出しやすい音で
tatata,lalalaというふうに
4分音符を吹いてください。
レガートタンギングにおける
音の切れ加減のイメージは
繋がったきゅうりの輪切り です。
最後まで切れてなくて
うす～くつながっている感じ。
納豆みたいに粘らないようにしましょう。
スラーは音の間にかける
スラーとは
２つ以上の高さが異なる音を
なめらかに演奏する指示です。
音と音の間をなめらかに吹くので
スラー開始音は
通常のタンギング（taやdaなど）で
レガートタンギングはその次からです。
最初の音をレガートタンギングすると
立ち上がりがぼやけます。
要注意です！
スライドは素早く、音を出す前に到達させる
レガートの発音と
スラーをかける位置が分かったら
最後のポイントはスライドワークです。
※スライドワーク＝スライドを動かすこと
途中の音が混ざらないように
スライドは素早く動かさなければなりません。
ポジションにワープさせるつもりで
サッと一瞬で動かします。
そのとき、息は流したまま！
（ここで息を止めるとスラーが切れます）
スライドがポジションに到達した直後
レガートタンギングを行います。
たとえば、FとEsにスラーがかかっている場合
Fが終わった瞬間から
Esが始まる前までに
1から3ポジションにサッと動かします。
レガートタンギングのタイミングは
3ポジにスライドが到達した後、
Esを吹く前です。
Bdurでレガートタンギングとスライドワークを練習する
吹き慣れているBdurで
レガートタンギングと
スライドワークを確実に練習しましょう。
ポジションを示していますが
テナーバスで吹く想定のため
Ｃ＝v1と記しています。
※テナーの場合
C＝6ポジションで前後の発音が変わります。
ゆっくりのテンポで
タンギングとスライドのタイミングが合うように
繰り返し練習しましょう。
リップスラーの指示があるところは
必ずリップスラーで吹いてください。
まとめ
トロンボーン以外の楽器では
一般的なスラーは「ノータンギングで吹く」
というシンプルな奏法です。
（スラーの中にスタッカートやテヌートなど
アーティキュレーションがあればタンギングします）
しかし、トロンボーンにおいては
すでに一般的なスラーで
レガートタンギングとリップスラーを使い分ける
スライドワークを的確に
といった複数の手順があります。
※リップスラーの使い分けについては
こちらの記事をご参照ください。
ポイントを押さえて
スラーをもっとなめらかに美しく
吹きましょう！
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